税理士くららの『あれま⁉️』日誌

プロ仕様の税金物語。税理士くららのファンタジーワールドへようこそ。 税務のプロも悩むニッチな事例を集めた実務に役立つショートストーリーです。

★新人税理士が税務調査に立会います★

5.調査官が給与を否認するって言う

今日の調査官は特官。

f:id:rarara0001:20190910201444j:plain

ベテランだからしっかり対応しなきゃ。

 

でも、所長が言ってたけど、

特官は調査のベテランもいるけど、違う仕事を長年やってきて、詳しくない人もいるらしい。

 

調査官が(来た!)

 

「おはようございます。

今日はよろしくお願いします」

 

やっぱりお父さんぐらいの人、いやもっと上かな。

カバンも古そうです。

あら、持ち手をガムテープで補修してるんだ。

新しいの買えばいいのにね。ドンキで安いの売ってるよ。

でも、思い出があって大事にしてるのかな。

なら、いいか。

・・・・・

調査開始   

f:id:rarara0001:20190912215023j:plain

調査終了

・・・・・

くらら先生、事務所に戻る。

 

「所長、すみません。

非違の指摘を受けました」

「どういう内容?」

 

「 事前確定給与の届出とおりの支給になっていない。

2回目の支給がないので、1回目の賞与も損金不算入と言われました」

 

「資金繰りの事情で不支給にしたのかな」

 

「いいえ、前から体調を崩していた田中常務が夏に退職したので、

冬の賞与は当然支給していません。

 

特官が言うには、

この場合、事情が変わったとして、変更届を出せば良かったとのことでした。

私のミスです」

f:id:rarara0001:20190616212657j:image

 

「それは違うね。

変更届は、役員としての地位が継続していることが前提で、

この場合は提出不要だね。

退職、死亡とかは支給できないのが当たり前だから問題ないんだよ」

「・・・・」

「調査官、間違ってるね」

 

「あれま⁉️

 

  

★当サイトのストーリーは、架空の題材によるフィクションです★