税理士くららの調査立会『あれま⁉️』日誌

プロ仕様の税金物語。税理士くららのファンタジーワールドへようこそ。 税務のプロも悩むニッチな事例を集めた実務に役立つショートストーリーです。きっぱり言います。『調査官、間違ってますよ!』

★本日新人女性税理士が税務調査に立会います★

24.調査官が簡易課税を否認するって言う

今日の調査立会いは、韓国コスメを販売する会社。

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ポーラレディだった社長。

さすが真っ白で透明感のあるツヤ肌のひとですね。

 

美白コンサルタントとしても活躍中で、文化教室やイベントにも引っ張りだこです。

 

テーマは、

「美肌は努力で作るもの」だって。

うーむ。

 

実は社長と会うのは今日が2回目。

うちの所長が、急きょ調査立会いの依頼を受けたのです。本来の税理士が急病とかで。

 

ということで、

法人成りしたばかりのこの会社、ほんとはよく知らないのです。

こういうのは初めての経験。

責任があるような、ないような。

 

でもしっかり対応しないとね。

 

調査官が(来た!)

 

「おはようございます。

今日はよろしくお願いします」

 

丸メガネが似合う美白の調査官。30代前半くらいかな。

こういう業種の担当はやっぱり女性だよね。

おじさんじゃ、ちょっと無理。

 

調査官はポーラの「ホワイトショット」でケアしてるって。

 

社長が嬉しそう。

日々のお肌ケアは当たり前で、ほんとの透明感は内から作るんだって。

それって食生活のことなの?ビタミンとか。

私もセミナー受けようかなー。

 

おや、社長が調査官に化粧法の指導まで始めてる。

もうそのへんでいいんじゃない?

オルチャン社員が、後ろで困った顔して見てますよ。

・・・・・

調査開始   

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調査終了

・・・・・

くらら先生、事務所に戻る。

 

「所長、すみません。

非違の指摘を受けました」

「どういう内容?」

 

「消費税の簡易課税の適用はできないとのことです。

 

調査官の指摘はこうです。

 貴社は、特定期間*1の課税売上高を年換算すると5000万円超となり、簡易課税の適用はできません。

よって、本則課税で計算することから消費税の追徴税額が発生します

 

そうでしょうか。

簡易課税が適用できるかどうかは、特定期間の課税売上高を年換算して判定するのでしょうか?」

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「年換算の必要はありません。

というより、簡易課税の適用に、特定期間の課税売上高は全く関係ない。

特定期間の課税売上高は、あくまで納税義務の判定にのみ用いるものであって、簡易課税の適用判定には全く関係ありません。

 

簡易課税が適用できるのは、基準期間の課税売上高が5000万円以下の場合ですが、

当社のような新設法人は基準期間がないので、基準期間における課税売上高は0円ということになります。

ですから、簡易課税の適用に何の問題もありません。

 

調査官、間違ってるね」

 

「あれま⁉️

 

 

*1:『特定期間』とは、その事業年度の前事業年度開始の日以後6ヶ月の期間をいう。

 特定期間における課税売上高が1000万円を超えるときは、納税義務は免除されない。

★★当サイトのストーリーは、架空の題材によるフィクションです★★