今日の調査立会いは自動車教習所。
やはり教習所って、学校と違う華やかさがあるね。とくにここは。
生徒さんの服装、髪型、スタイル、そしてフロントやロビーの様子。
大学ともチョット違う異次空間です。
教習車はピュアレッドのインプレッサ。
これもこだわり、それとも安かった?
ここの特色は、教官に若い女性が多いこと。
女性教官のほうが優しそうで安心感あるよね。
教え子の彼と結婚して、寿退社する教官もいるんだって。
調査官が(来た!)
「おはようございます。
今日はよろしくお願いします」
なんだかタバコ臭い上席。
到着したのになかなか車から降りてこなかったけど、時間調整ではなく、中で一服してただけなのね。
役所の車は、確か禁煙だって聞いてますよ。
税務署の人って、喫煙者多いよね。若い人も吸ってるみたい。
私の周りの同年代の人は、ほとんど吸わないけどなー。
「はぁー」
あら、ため息ついてる。
こっちも、あーあ、だね。
・・・・・
調査開始
調査終了
・・・・・
くらら先生、事務所に戻る。
「所長、すみません。
非違の指摘を受けました」
「どういう内容?」
「車がたくさんあるので、車検費用も結構な額になってます。
調査官の指摘はこうです。
『 前払費用のうち、その費用を支払った日から1年以内に受ける役務に係るもの、いわゆる短期前払費用については、支払った際に一時の損金とすることとが認められている。
しかし、自賠責保険の保険期間は2年から3年であり、1年を超えることから短期前払費用には該当しない』
たしかに車の任意保険の保険期間は1年以内ですが、
自賠責は2年以上・・・。
私のミスです。」
「指摘はわかるけど、その判断は違うね。
自賠責保険は加入しなければ車検を受けることができない、強制加入の保険だね。
似たような保険で新築住宅の建設業者等に加入が義務付けられている住宅瑕疵担保責任保険というのがあって、保険期間は10年なんだけど、その保険料は一時の損金に出来ることになっているんだよ。
その理由のひとつは、重要性の原則に則った経理処理の妥当性ということなんだ。
自賠責保険もこれと同じで短期前払費用に準じた取扱いが、実務的に認められているんだよ」
「・・・・」
「調査官、間違ってるね」
「あれま⁉️」