税理士神宮寺くららの『あれま⁉️』日誌

プロ仕様の税金物語。 眩(くらら)のファンタジーワールドへようこそ。 税務職員も知らないニッチな話題 に特化した、実務に使えるショートストーリーです。 今日も言います。 『調査官、間違ってるね』

★今日も新人女性税理士が税務調査に立会います★

25.調査官が簡易課税を否認するって言う

くらくらするほど眩しい一日でした。

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今日の調査立会は、韓国コスメを販売する会社。

 

元ポーラレディの社長は、美白コンサルタントとして、文化教室やイベントでも活躍中ですす。

さすが真っ白で透明感のあるツヤ肌のひとですね。

 

実は社長と会うのは今日が2回目。

うちの所長が、急きょ調査立会いの依頼を受けたのです。本来の税理士が急病とかで。

 

ということで、

法人成りしたばかりのこの会社、ほんとはよく知らないのです。

こういうのは初めての経験。

責任があるような、ないような。

 

でもしっかり対応しないとね。

 

調査官が(来た!)

 

「おはようございます。

今日はよろしくお願いします。」

 

丸メガネが似合う美白の調査官。30代前半くらいかな。

こういう業種の担当はやっぱり女性だよね。

おじさんじゃ、ちょっと無理。

 

調査官はポーラの「ホワイトショット」でケアしてるって。

社長が嬉しそうです。

 

社長が言うには、美白は努力。

日々のお肌ケアは当たり前で、ほんとの透明感は内から作るんだって。

それって食生活のことなの?ビタミンとか。

私もセミナー受けようかなー。

 

おや、社長が調査官に化粧法の指導まで始めてる。

もうそのへんでいいんじゃない?

オルチャン社員が、後ろで困った顔して見てますよ。

・・・・・

調査開始   

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調査終了

・・・・・

くらら先生、事務所に戻る。

 

「所長、すみません。

非違の指摘を受けました。」

 

「どういう内容?」

 

「消費税の簡易課税の適用はできないとのことです。

 

調査官の指摘はこうです。

 

 貴社は、特定期間*1の課税売上高を年換算すると5000万円超となり、簡易課税の適用はできません。

よって、本則課税で計算することから消費税の追徴税額が発生します

 

そうでしょうか。

簡易課税が適用できるかどうかは、特定期間の課税売上高を年換算して判定するのでしょうか?」

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「年換算の必要はありません。

というより、簡易課税の適用に、特定期間の課税売上高は全く関係ない。

特定期間の課税売上高は、あくまで納税義務の判定にのみ用いるものであって、簡易課税の適用判定には全く関係ありません。

 

簡易課税が適用できるのは、基準期間の課税売上高が5000万円以下の場合ですが、

当社のような新設法人は基準期間がないので、基準期間における課税売上高は0円ということになります。

ですから、簡易課税の適用に何の問題もありません。

 

調査官、間違ってるね。」

 

「あれま⁉️

 

 

*1:『特定期間』とは、その事業年度の前事業年度開始の日以後6ヶ月の期間をいう。

 特定期間における課税売上高が1000万円を超えるときは、納税義務は免除されない。

24.調査官がパソコンの耐用年数違うって言う

くらくらするほど眩しい一日でした。

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今日の調査立会は産業機械の精密部品を作ってる会社。

世界規模のシェアを誇る、知る人ぞ知るメーカーです。

 

経理課の皆さん。

本日の税務調査、準備のほうは万全でしょうか。

なんかバタバタしてるように見えますが。

 

プロジェクターにスクリーン?

会社概況を、これで調査官に説明する?

プレゼンじゃないんだから、ここまでしなくてもいいと思うけどね。

 

ここの事務方は昔から優秀な人ばかりだから、大丈夫だね、きっと。

 

 

調査官が(来た!)

 

「おはようございます。

今日はよろしくお願いします。」

 

国税局調査部の人が五人。どの人もバリバリ中堅職員という感じ。

そこそこ大きな会議室だけど、圧迫感が満ちてます。

 

ほー、さすが、相当勉強してきましたね、局の人。業界と業態を。

質問が高度で専門的ですね。

事務方じゃ答えられないような技術的なことまで聞いてる。

けど、そんなこと税務調査に必要なんでしょうか。

 

でも、ここはスタッフに任せて、黙ってよーっと。

・・・・・

調査開始   

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調査終了

・・・・・

くらら先生、事務所に戻る。

 

「所長、すみません。

非違の指摘を受けました。」

 

「どういう内容?」

 

「去年一新したパソコンの耐用年数が違ってました。

 

調査官の指摘はこうです。

 

 電子計算機の耐用年数を4年として償却しています。

たしかにパソコンの法定耐用年数は通常4年ですが、サーバーなんかは5年になります。

貴社の取得したもので金額の大きなものは、サーバーやワークステーションです。よって、耐用年数は5年ですから、4年は誤りです。

減価償却費の超過額が生じます。

 

「単純なところのチェックが不足してました。

私のミスです。」

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「ここは、グループ法人も多いし、海外取引もかなりあるから、調査項目の範囲は広いよね。国際税務調査官も来てたって?

複雑な取引については、時間をかけて監査をするんだが、単純なミスを見落とすことはままあるもんだ。

特に今回は経理スタッフも大幅に変わっているしね。

 

会計システムも今回自社開発したんだっけ?

固定資産の管理システムも相当変えたと聞いてるよ。

 

指摘された減価償却の明細を見せて下さい。」

 

・・・数分後

 

「これはシステムに重大なケアレスミスがあるかもね。

見てごらん。

何と、耐用年数4年の償却率が5年と同じ0.400になってるね。

(正しい4年の償却率は0.500)

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明らかにシステムの作成誤りだね。

 

だから、耐用年数を4年としたのは誤っていたけど、償却率は0.400を適用していたから(結果として正しく)結局のところ増差はないという…何とも想定できないことになってしまった。

 

調査官は、そこまで確認してなっかたようだね。

 

調査官、間違ってるね。」

 

「あれま⁉️

 

  

23.調査官が外債の受取利息にケチつける

くらくらするほど眩しい一日でした。

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今日の調査立会は土木工事の会社。

町長も輩出した地元の名門企業です。

 

後継ぎは外資系の証券会社に勤めていた孫。

東京から戻ってきて、すぐ専務になりました。

優秀だけど、お得意の財テクに力を入れすぎの感じ。

社業は安定しているけど、会社の将来、これでいい?

 

調査官が(来た!)

 

「おはようございます。

今日はよろしくお願いします。」

 

ベテランのような雰囲気の調査官。

でも、若いはず。 

社会人採用で、実はまだ新米なんだって。

へぇー、元証券マンですか。

 

最近は税務署の人もいろんな人がいる。

確かにこういう人は、貴重な即戦力かもね。

銀行員や外国語に強い商社の人とか。ITに強い人もいいだろうね。

 

おや、専務と話しが合うみたい。

出身の会社は違うけど、共通の知り合いがいるみたいだね。

投資の世界も狭いのかな。

・・・・・

調査開始   

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調査終了

・・・・・

くらら先生、事務所に戻る。

 

「所長、すみません。

非違の指摘を受けました。」

 

「どういう内容?」

 

「消費税の課税売上割合の計算が違ってました。

 

調査官の指摘はこうです。

 

  消費税非課税の社債の受取利子を、課税売上割合計算の分母に入れていない。

この金額を分母に入れて計算すると、課税売上割合は当然低くなるから、控除対象仕入れ税額は減って、消費税の追徴税額がでます。

 

専務が入社してから、投資資産が急増していたのに、チェック不足でした。

私のミスです。」

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「利子などの非課税収入が多ければ、課税売上割合は当然低くなるね。

 

そんなに多いの?利息の収入。

 

指摘された利息の明細を見せて下さい。」

 

・・・数分後

 

「これは外債の利子だね。

ノルウェー地方金融公社スウェーデン輸出信用銀行・・・北欧系の金融機関が発行した社債が多い。

 

なるほど、あの専務らしいね。

 

高利回りだし、資金に余裕があれば確かに魅力はある……けど。

リスクがあるよね、為替変動や信用リスクとか。

以前、彼が東京の会社にいたとき、私も勧められたのを思い出したよ。

 

調査の指摘だけど、これは逆に課税売上割合が高くなっちゃうね。

外債の受取利子は非課税資産の輸出取引に該当するので、課税売上割合の分母、分子に算入することになる。

だから、正しく計算すると課税売上割合は高くなるはず。

 

誤った申告だけど、消費税は追徴ではなく、還付だね。

 

調査官、間違ってるね。」

 

「分母と分子に同じ金額を足すと…割合は当初より高くなる?

なるほど、となると…」

 

「あれま⁉️

 

  

22.令和初日の皇居です

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令和1.5.1

皇居に行ってきました。

すごい人。

やっぱり新しい時代に期待して、皆んな集まるんだよね。

(30分後に新天皇が近くを通過したことを、ニュースで知りました)

 

皇居ランの人もいる。

でも昨日今日は自粛じゃなかった?

たから、私は29日に走りました。

ランステは日比谷の「ラフィネ」を利用。ワンコインの500円。

シューズをレンタル。フルレンタルの人もいたね。

 

天気も良くて、平成最後の爽快ランでした。

 

「神宮寺くらら」は、令和もズーッと走り続けますので、どうぞよろしく。

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21.晩夏の怪談

お疲れさまです。

コーヒータイムです。

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夏の甲子園が終わりました。

やっぱり大阪桐蔭、強かったね。

 

『アゲアゲホイホイ』の話。

テレビ観戦では、ダメですね。

あの躍動感はやっぱりナマでなければね。

 

ところで、『アゲホイ』の省エネバージョン、中京大中京の『わっしょいアゲホイ』知ってます?

モモ上げなしの手だけの動き。

初めて見たけど、

うーむ・・・これはどうかなー。

 

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さて、所長のブログを見てみましょうか。

 

志ん生』の話です。昭和の落語家でしょ。

面白いって言われてもね・・・。

そういえば、たけしが今度、NHK志ん生の役やるんだってね。

チョット楽しみ。

 

今回の税の話も・・・怖い話。

夏の怪談の第2弾のようです。

 

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誰でも知ってる大きな会社です。

 

経理部の中には、税務専門スタッフが社員税理士も含めて7名います。

来週の株主総会の準備も完了し、今日はとりあえずの慰労会です。

 

決算と税務申告の苦労話に花が咲いていたとき、ひとりが浮かぬ顔。

 

(今回、消費税の申告書は誰が提出した?)

 

今日は決算期末から2ヶ月を過ぎた6月10日です。

申告期限は5月末。

一同、静かになり、・・・無言。

 

法人税の申告期限は、株主総会があるので、期限延長して、決算期末から3ヶ月以内(だから6月末)ですが、

消費税は決算期末から2ヶ月以内となっています。

 

次の朝一番で、税務署に申告書を提出しましたが、

結局、期限から10日ほど遅れての申告となりました。

納税は期限内には済んでます。

でも、期限に遅れた申告、いわゆる期限後申告となりました。

 

期限後申告は、加算税というペナルティが課されます。

その金額は、消費税の納める額の5%。

消費税額は100億円、

ということは、・・・

5億円のペナルティ⁉️

 

これは税務スタッフ全員の退職金でも足りない。

 

そんなゾーッとするお話でした。

 

(怖っ❗️)

 

※ 現在は、税制改正により、条件付きではありますが、このようなケースの救済措置ができています。